テスラ モデル3の気になるバッテリー構造と性能について!
- 2019.05.11
- 電気自動車

こんにちは!元EVアンチのEV乗りです。
今回はテスラ モデル3のバッテリーについて話したいと思います。
バッテリーの構造や性能はそのままEVの動力性能や寿命に直結します!
そんなEVの命とも言えるバッテリーについて詳しく見ていきます。
モデル3のバッテリー構造は?
まずはバッテリーの構造や仕組みについて見ていきたいと思います。
バッテリーの形状
モデル3はモデルSやX同様車体中央のフロア下に平たいバッテリーを搭載しています。
バッテリーが上に張り出している部分。ここにバッテリーのコントロールをしているコンピューターユニットやヒューズ、コンバーターが内臓されています。ちょうど後部座席のお尻の下の部分です。
テスラのバッテリーは他社のEVに比べてフラットな形状をしているのが特徴です。後部座席の足元がフラットフロアだったりバッテリーの載せ降しが容易にできるメリットがあります。
また、形状がシンプルなためバッテリーの製作コスト低減にもつながっています。
コンバーターとは? 電流を直流から交流へ、または交流から直流に変換する装置です。
モーターで使用する電気は交流ですが、バッテリーから取り出す電気は直流なので変換する必要があります。
また回生ブレーキ時にモーターで発生する電気は交流なので、バッテリーに充電するときは直流に変換します。
家庭の電器は交流なので自宅充電の時は、直流に変換してからバッテリーへ充電します。
急速充電に関しては、直流で充電するのでそのままバッテリーへ充電されます。
バッテリーの搭載について
出典=EVTV Motor Verks
車体床下側からボルト20本、室内側からボルト10本で固定されています。
もしバッテリーに故障や不具合が起きた際は、後部座席のシートを外せばバッテリーのコントロールユニットに容易にアクセスできる構造になっています。
バッテリーを搭載したままで故障診断と原因究明ができるため、無駄な作業コスト低減と修理作業迅速化に成功しています。
モデルSのバッテリーは床下側しか固定されていません。モデル3は室内側からの締結を追加することで車体とバッテリーの一体性を強化しています。より一体構造になることで車体剛性と衝突安全性の向上がされています。
バッテリー周りの回路
バッテリー周辺の電気回路になります。
- 電動エアコンコンプレッサー
- フロントモーター(AWD使用のみ)
- 車内エアコンのヒーター(温風ヒーター)
- 高電圧バッテリー
- バッテリー点検口(サービスパネル)
- リアモーター
- 高電圧ケーブル
- 充電ポート
クルマの高電圧の電気を送電するケーブルはすべてオレンジ色のケーブルが使用されています。
これは全世界共通で、ハイブリット・PHEV・EVすべて高電圧ケーブルはオレンジ色です。
高電圧ケーブルは死に至る高電流が流れていて危険です!むやみに触らないようにしましょう!
バッテリーの内部構造
出典=EVTV Motor Verks
画像右下が車体前方方向になります。
バッテリーのケース寸法は『長さ2,080㎜×幅1,460㎜×厚さ210㎜』です。重量は約450㎏。(75kwh)
4つのモジュールに分類されていて、真ん中の長いモジュール2本が各93.0㎏ 短いモジュール2本が各86.5㎏あります。
モデルSやXに比べるとモジュール数が16→4に減少している代わりに1モジュールあたりのセル数がかなり増えています。
モジュール数を減らしてモジュール内のセル数を増やしアッセンブリィ単位を減らすことで、バッテリーを生産するときの部品点数と作業量の低減がされています。
モデル3はいたる所にコスト低減の工夫が施されています。
モジュール構造
テスラのバッテリーはすべて水冷式です。
赤丸の格子状の中をバッテリー冷却水が流れており、すべてのセルに触れるように配置されています。
水色ものは『温調シート』といい、セルとセル間の温度を均等にしたり熱伝導体の役割をはたし、バッテリー内の温度をコントロールしやすくしています。温まりやすく冷ましやすくすることで充電など発熱にも強い構造になっています。
モデル3のバッテリー性能
セルについて
モデル3はパナソニック製の2170型セルを採用しています。
モデルSとXは同じくパナソニック製の18650型セルです。
モデル3 2170型 | |
重さ | 70g |
直径×高さ | 21㎜×70㎜ |
容量 | 4.8Ah/17.3wh |
エネルギー効率 | 247wh/kg |
モデルS・X 18650型 | |
重さ | 45g |
直径×高さ | 18㎜×65㎜ |
容量 | 3.0Ah/10.8wh |
エネルギー効率 | 240wh/kg |
セル1つのサイズは大きくなっていますがエネルギー効率はモデルS.Xの18650型より向上しています。
ロングレンジ&パフォーマンス 75kwhバッテリー
電圧350V-最大400V 最小242V
1グループ-46セル 25グループのモジュールが2つ(長いモジュール)
1グループ-46セル 23グループのモジュールが2つ(短いモジュール)
(46×25×2)+(46×23×2)=合計4,416セル
1セルあたり17.3whなので4,416セル×17.3wh=76.4kwh
ほぼ表示通りのバッテリー容量になります。
実際は25グループのモジュールに6個のダミーセル。23グループのモジュールに5個のダミーセルが入っています。合計22個のダミーセル。
そのため実際には4394セルになります。なので76.0kwh。ダミーセルはセル風アルミの棒です。
スタンダードレンジ+ 50kwhバッテリー
1グループ-31セル 25グループのモジュールが2つ
1グループ-31セル 23グループのモジュールが2つ
(31×25×2)+(31×23×2)=合計2,976セル
1セルあたり17.3whなので2,976セル×17.3wh=51.5kwh
こちらもほぼ表示通りのバッテリー容量になります。
まとめ
モデル3のバッテリーはコスト面でも構造面でも優れていて、バッテリーの温度管理も容易になっています。
これがこのハイスペックな車両を低価格で販売できる秘密でもあります。
また、スーパーチャージャーV3の250kwhという超大電力での充電を可能にしています。
発売予定のモデルYも同じバッテリーが搭載されます。
テスラはここまで優れたバッテリーを作り上げてしまったため、他社はもはや太刀打ちできない状態かもしれませんね!
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